次郎丸動物病院の避妊・去勢手術

病気の予防としての手術

わんちゃん、猫ちゃんの望まない出産を防止するための手術が避妊去勢手術です。そして近年では、病気を予防する目的で、発情期を迎えた動物の情緒の不安定と体調不良が生じるのを予防する目的で、避妊去勢手術が行われます。
女の子の避妊手術には、子宮蓄膿症、乳腺腫瘍、子宮や卵巣の腫瘍の予防効果があります。
男の子の去勢手術には、精巣腫瘍、前立腺肥大、会陰ヘルニア症、肛門周囲腺腫、喧嘩や逃走の予防効果があります。
私たちは、避妊去勢手術が不自然な処置であることを十分承知しています。しかし、性的に自然な状態で飼育することが難しい日本の動物たちにとって、飼育状況や病気の予防効果のメリットのことを考えると、不妊去勢手術を実施することが飼主様や動物の最大幸福につながると考えています。
手術の際は、術前検査(血液検査やレントゲン検査、場合によっては心臓超音波検査)を実施し、安全を事前に確認の上実施いたします。ご不安もあると思いますので、お聞きになりたいことがありましたら、お気軽に私共にお問い合わせください。十分ご納得いただいてからご予約をお受けするよう心がけております。



具体的な手術までの流れ


あらかじめ電話で予約をいただいてから手術を実施します。
基本的には手術日前にワクチン接種で、伝染病の予防を行うことが望ましいです。早ければ生後半年から手術を実施できます。(小型犬は8~10ヶ月、猫は約3kgを超えてからをお勧めします)
健康な若い動物の場合、手術の当日午前中の早い時間に来院いただき、血液検査と胸部レントゲン検査で心、肺、肝臓、腎臓、血液の異常がないことを確認し、お預かりします。そして基本的にはその当日の13時~16時の手術時間に手術を実施します。
手術後は麻酔覚醒状況や手術内容、動物本人の性質や、飼主様のご希望を評価させていただき、当日お返しするか1日入院するか判断します。手術後退院時には簡易の保護服を着せるか、またはエリザベスカラー着用で傷を舐めるのを防止します。退院後約10日で抜糸を行います。



安全性と費用


非常に低い確率ではありますが、動物に麻酔をかけることによって、悪性高熱症など、術前検査では異常を発見できない体質の問題で手術事故が起こる可能性があることは獣医学的に知られています。私どもは、5歳未満の健康な動物で術前検査上異常を認めなかった場合、不妊手術における事故を経験したことはありませんが、十分に安全に配慮して手術を行なっております。
手術中は必ず血管を確保し、動物の状態を麻酔モニターで逐一監視し、悪性高熱や急な状態の変化にも対応できる薬剤を準備していますので、もしもの場合でも安全に対応できるような体制で日々の手術を行なっております。

去勢・避妊手術費用

費用は以下のようになります。身寄りのない動物は相談の上費用を考慮して避妊去勢手術を行なっております。 絶対とは言えませんが、避妊去勢手術は安全な手術です。手術をご検討の方は、お気軽にお問い合わせください。

去勢手術



ワンちゃん 16,500円~
猫ちゃん 11,000円~

避妊手術



ワンちゃん 27,500円~
猫ちゃん 22,000円~

避妊・去勢手術のメリット・デメリット


メリット
  • 特定の病気を予防でき長寿につなげられる
  • 望まない交配を避けられる
  • ホルモンによる行動変化を抑えることができる
デメリット
  • 手術・全身麻酔による合併症のリスクがある
  • 交配できなくなる





避妊・去勢手術つの特徴


  1. 01

    リスクや副作用を極力低下させる麻酔管理

    麻酔のリスクはゼロにはできないものの、可能な限り低くできるように努めております。術前検査によるリスク評価、身体の状態や検査結果などから個々の状態に合わせた麻酔薬の使用、術前からの点滴や投薬によるリスク低減、最新の麻酔器による管理、術中の状態変化を最新の生体モニター機器により把握し素早く対応、術後も状態によりICUなどを使用して術後管理にも気を付けております。
  2. 02

    徹底した痛みの管理

    痛みは、交換神経の刺激や血圧の上昇から心臓や肺など全身への悪影響をもたらします。また、持続する痛みが神経を過敏にし、痛みを感じやすくなることで心身への負担となります。当院では、出来る限り痛みを抑えるために、術前・術中・術後において複数の鎮痛薬を併用したマルチモーダル鎮痛をおこなっております。鎮痛薬と一言で言っても、作用する痛みの神経部位が異なるため種類の異なる鎮痛剤を使うことで痛みをかなり抑えることが可能となります。
  3. 03

    20年以上に渡る豊富な実績と安全性

    当院では、20年以上にわたる豊富な手術実績を有した獣医師が避妊去勢手術を執刀します。手術に絶対はありませんが、健康な動物の避妊去勢手術において現時点では重篤な合併症を経験した事例はありません。これは、健康な動物に行う不妊去勢手術ほど、術前の検査や動物の状態、手術中のモニター管理で些細な異常を早期に発見し対応することにこだわっているためです。疼痛管理の徹底も合わさって避妊手術、去勢手術ともに当日退院できる、手術後の早期回復が実現できる事例も多くなっています。












避妊手術の流れ


STEP

受付・問診

避妊去勢手術は予約制になりますので、事前に窓口またはお電話でご予約下さい。また、当院を受診されたことのない方は事前にご受診いただき身体検査などをさせていただきます。手術当日は、午前0時から絶食させていただき、当日午前10時半までにご来院頂きます。基本的に1年以内の混合ワクチンと狂犬病ワクチン(ワンちゃんのみ)の接種をお願いしています。
【女の子の場合】手術当日は午前中にお預かりし、麻酔覚醒具合によって当日夕方または翌日の診察時間にお迎えになります。
【男の子の場合】手術当日の午前にお預かりし、16~19時にお迎えになります。
STEP

身体検査

手術の当日ご来院いただいた時に、まず十分な一般身体検査をさせていただきます。発情出血中ではないか、乳歯は残っていないか、臍ヘルニア(でべそ)や鼠径ヘルニアはないかなど、チェックさせていただきます。犬の発情中の場合、手術により体調を崩しやすいため、当院では1ヶ月ほど手術延期をお願いしております。乳歯やヘルニアがある場合は、避妊手術時に同時に処置することをお勧めしております。
STEP

検査

次に身体検査に続き、血液スクリーニング検査と胸部レントゲン検査をさせていただき、心臓、肺、肝臓、腎臓、電解質バランスを含んだ全身状態の把握に努めさせていただいております。また、保護された猫や血統証を持つの猫、短頭種の犬など、特殊な事情がある動物は、追加検査(猫白血病エイズウイルス検査、心臓超音波検査など)を実施する場合があります。
STEP

検査結果の説明・治療方針のご相談

血液スクリーニング検査や胸部レントゲン検査の結果がでたら、最終的に手術ができるかどうか結果を交えてご説明をさせていただきます。また、手術の前の注意事項や手術の手技、リスクについてご説明します。検査結果で異常が見つかった場合、追加の検査や、手術の延期、併行した治療をお勧めさせていただきます。
STEP

お会計・次回の予約

手術の際は入院となりますので、お預かりする際に動物病院で感染してしまわないようにノミ・マダニの予防薬を処方させていただきます。手術の説明とご質問をお伺いした後、受付にて入院手術同意書を記入していただき、控えをお渡しして動物をお預かりします。手術は基本的に16時に終了していますので、16時に飼主様から動物病院へ連絡いただき、その時に退院の詳しい時間帯をお話しいたします。特に問題なく手術が終了した場合、動物病院から飼主様へ連絡いたしません。手術費用はお迎えの際にご精算いただきますが、身寄りのない動物の手術の際はお預かり時に費用の精算を行うことがあります。術後10日ほどで抜糸を行いますが、術後のお家での管理方法などにつきましては退院時に詳しくご説明いたします。

次郎丸動物病院へのご予約・お問い合わせ

【電話受付】 9:30〜12:30/16:00〜18:30(診察終了30分前まで) 【休診】火曜・祝日・金曜午後