症例紹介

犬の糖尿病の症状と原因、治療について|獣医師が解説

内分泌科 症例紹介

犬の糖尿病の症状と原因、治療について|獣医師が解説

福岡市早良区、福岡市西区、福岡市城南区、福岡市中央区、糸島市のみなさん、こんにちは。
福岡市早良区の次郎丸動物病院の獣医師の矢野です。
わんちゃんが調子を崩すと、飼い主さんとしてとても心配になりますよね。今回は犬の糖尿病の症状と原因、当院での治療についてお話しさせていただきます。犬たちの健康を守るために、糖尿病に関する重要な知識を持つことはとても重要です。

【犬の糖尿病の症状】

糖尿病は犬にも発症する疾患で、高血糖症状が特徴的です。以下は一般的な症状ですが、必ずしも全ての犬に当てはまるわけではありません。また、糖尿病は放置され、食欲が廃絶したところまで進行すると、命を失う危険がありますので、症状の早期発見が重要になってきます。
1.    食欲の変化: 突然の食欲不振や逆に食欲の増加が見られることがあります。
2.    体重の変化: 痩せているにもかかわらず食欲が旺盛であったり、逆に体重増加が見られることがあります。
3.    頻尿・多飲: 犬が異常に頻繁に水を飲んだり、頻尿をする場合があります。
4.    足取りの不安定: 糖尿病の進行により、犬の後ろ足の足取りが不安定になることがあります。
5.    白内障:急速に進む白内障が認められることがあります。
6.    他の内分泌疾患の合併:甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症を合併していることがあります。
7.    ケトアシドーシス:糖尿病が進行すると食欲が廃絶し、下痢や嘔吐が見られぐったりした緊急の状態になることがあります。
これらの症状を見かけたら、早めに獣医師に相談することが大切です。

【犬の糖尿病の原因】

糖尿病の主な原因は、インスリンというホルモンの不足または効果の低下です。インスリンは血糖値をコントロールするために重要な役割を果たしており、その機能が低下すると血糖値が上昇します。糖尿病の発症には食事を含む生活習慣や遺伝的な要因も関与していることがあります。

【犬の糖尿病の治療】

糖尿病の治療は、獣医師の指導のもとで行う必要があります。一般的な治療法には以下のようなものがあります:
1.    インスリン注射: 獣医師の指示に従って適切な量のインスリンを犬に注射することで、血糖値を管理します。
2.    適切な食事管理: 犬の食事内容を見直し、糖尿病の管理に適したバランスのとれた食事を与えます。
3.    運動: 適度な運動は犬の健康にも良い影響を与えるため、定期的な運動を取り入れましょう。
犬の個々の状態に合わせて治療計画が立てられますので、獣医師とのコミュニケーションが重要です。また、定期的な健康診断や血液検査を行うことで、病状の経過を把握し、適切な治療を続けることが必要です。
糖尿病は進行すると命に関わることがある重大な疾病です。他の疾患と合併し、重大な健康問題を引き起こすこともあるため、早期発見と適切な治療が犬の健康維持には欠かせません。早期に発見し対応すれば、日常の生活を普通に送れるようになることが大半です。日常の観察と愛情をもって、愛犬の健康をサポートしましょう。当院では、ご高齢の飼い主さんでも簡単に対応可能な方法での糖尿病の治療を行うことができます。入院での集中治療が必要な重症例の対応も可能です。ご心配な方はお気軽にお問い合わせください。


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