シーズーが罹患しやすい病気の症状と原因、治療について|獣医師が解説|獣医師が解説
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福岡市早良区、福岡市西区、福岡市城南区、福岡市中央区、糸島市のみなさん、こんにちは。
福岡市早良区の次郎丸動物病院の獣医師の矢野です。
シーズーは穏やかで人懐っこく、室内飼育にも向いた人気犬種です。一方で、短頭種(鼻が短い犬種)特有の体の構造や、遺伝的背景から起こりやすい病気がいくつか知られています。
この記事では、シーズーが特に罹患しやすい代表的な病気について、症状・原因・治療の考え方を獣医師の視点で解説します。
短頭種気道症候群
●症状
• いびきが大きい
• 呼吸が荒い、ゼーゼー音がする
• 暑さに弱く、夏に元気がなくなる
• 興奮時や運動後にチアノーゼ(舌が紫色になる)
●原因
シーズーは鼻腔が短く、
• 鼻孔狭窄
• 軟口蓋過長
• 気管低形成
などが組み合わさり、空気の通り道が狭くなっています。
●治療
軽度の場合は、
• 体重管理
• 暑さ対策
• 興奮を避ける生活管理
重度の場合は、外科手術によって気道を広げる治療を検討します。
眼の病気(角膜炎・角膜潰瘍・ドライアイ)
●症状
• 目が赤い
• 目をしょぼしょぼさせる
• 目ヤニが増える
• 黒目が白く濁る
●原因
シーズーは目が大きく突出しており、
• 角膜が乾燥しやすい
• まつ毛や被毛が目に当たりやすい
• 涙の分泌低下
といった要因で眼疾患が起こりやすくなります。
●治療
• 点眼薬(抗炎症薬、抗菌薬、人工涙液)
• ドライアイでは免疫抑制系点眼薬
• 重度の角膜潰瘍では外科的治療
早期治療が視力温存の鍵になります。
皮膚病(アレルギー性皮膚炎・脂漏症)
●症状
• かゆみ
• 赤み、湿疹
• 皮膚のベタつきやフケ
• 耳を頻繁にかく
●原因
シーズーは皮脂分泌が多く、
• アレルギー体質
• 蒸れやすい被毛構造
• 細菌やマラセチアの増殖
が重なり、皮膚トラブルが慢性化しやすい犬種です。
●治療
• 薬用シャンプー
• 抗ヒスタミン薬や免疫調整薬
• 食事療法
• 二次感染に対する内服治療
日常的なスキンケアが再発予防に重要です。
椎間板ヘルニア
●症状
• 歩き方がおかしい
• 抱き上げると痛がる
• 後ろ足がふらつく
• 重症では立てなくなる
●原因
シーズーは胴が長めで、椎間板に負担がかかりやすい体型です。
軟骨様異形成の体質があり、若い子で急に生じることもあります。
加齢や遺伝的要因により椎間板が変性します。
●治療
• 安静と内科治療(鎮痛薬、消炎薬)
• 神経症状が重い場合は外科手術
早期発見・早期治療で回復率が大きく変わります。
心臓病(僧帽弁閉鎖不全症)
●症状
• 咳が出る
• 疲れやすい
• 呼吸が早い
• 夜間に咳が増える
●原因
小型犬に多い心臓病で、加齢とともに僧帽弁が変性します。
シーズーも好発犬種の一つです。
●治療
• 内服薬による心臓の負担軽減
• 定期的な胸部レントゲンや心エコー検査
完治は難しいものの、適切な治療で長期管理が可能です。
歯周病
●症状
• 口臭
• 歯ぐきの赤みや出血
• 歯がぐらつく
• 食欲低下
●原因
シーズーは顎が小さく歯が密集しやすいため、歯垢がたまりやすい犬種です。
●治療
• 全身麻酔下でのスケーリング(歯石除去)
• 重度の場合は抜歯
• 日常的な歯磨き指導
歯周病は心臓や腎臓にも悪影響を与えるため、予防が重要です。
まとめ
シーズーは愛らしい反面、体の構造や体質に由来する慢性的な病気を抱えやすい犬種です。
しかし、日常のケアと定期的な健康診断によって、多くの病気は早期発見・コントロールが可能です。
• 呼吸や目の異常
• 皮膚のかゆみ
• 歩き方の変化
など、気になる変化があれば、早めに動物病院へ相談することが大切です。
