猫の外傷性角膜炎の症状と原因、治療について｜獣医師が解説

福岡市早良区、福岡市西区、福岡市城南区、福岡市中央区、糸島市のみなさん、こんにちは。
福岡市早良区の次郎丸動物病院の獣医師の矢野です。
猫ちゃんが調子を崩すと、飼い主さんとしてとても心配になりますよね。今回は、猫ちゃんの外傷性角膜炎の症状と原因、当院での治療についてお話しさせていただきます。
猫の外傷性角膜炎は、猫の健康に関する重要な問題の一つです。この記事では、外傷性角膜炎の症状、原因、および治療方法について詳しく説明します。獣医師の視点からの情報を提供し、飼い主の皆さんが猫の目の健康を保つために知っておくべきことを紹介します。

【猫の外傷性角膜炎とは？】

外傷性角膜炎は、猫の角膜に損傷が生じる状態を指します。角膜は目の表面を覆う透明な膜で、光が眼内に入る際の最初の屏障として重要な役割を果たしています。外傷性角膜炎は、様々な外部要因によって引き起こされます。

【猫の外傷性角膜炎の症状】

外傷性角膜炎の症状には以下のものが含まれます：
1.    目が充血している。
2.    猫が目をこすったり、頻繁にまばたきをする。
3.    目から分泌物が出る。
4.    角膜上に傷や潰瘍が見られる。
5.    光に対する過敏症がある。
これらの症状が見られた場合、早期の診察と治療が重要です。

【猫の外傷性角膜炎の原因】

外傷性角膜炎の原因はさまざまで、以下のような要因が考えられます：
1.    傷やかすり傷：外部物体による直接的な傷害。
2.    細菌感染：細菌が角膜に感染し、炎症を引き起こす。
3.    ウイルス感染：ウイルスが角膜に感染し、病気を引き起こす。
4.    眼ぶつけ：事故やけんかによる眼への外傷。

【猫の外傷性角膜炎の治療】

外傷性角膜炎の治療には、以下のステップが含まれます：
1.    獣医の診察：症状を確認し、傷の深刻さを評価します。
2.    薬物療法：目薬や抗生物質が炎症を軽減し、感染を治療します。
3.    手術：深刻な傷や潰瘍の場合、結膜で作成したフラップで角膜の穴を塞ぐ手術が必要なことがあります。
4.    休養：猫に十分な休息を与え、傷が治るのを助けます。
外傷性角膜炎は早期に治療を受けることが重要です。獣医師の指示に従い、適切な治療を行うことで、猫の視力を守り、快適な生活を提供することができます。
猫の外傷性角膜炎に関して、飼い主の皆さんが正しい知識を持ち、迅速な対応をすることは、猫の健康と幸福にとって非常に重要です。定期的な目の健康チェックもお忘れなく。
当院では、飼主様の希望に応じて適切に診断し治療することを大切にしていますので、お気軽にお問い合わせください。

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この子はアレルギー性皮膚炎の体質の影響で、顔周囲の痒みが強かったため、自分で角膜に傷をつけてしまい、写真のように角膜潰瘍にまで発展してしまいました。食事の内容を見直し、エリザベスカラーを着用し、抗生物質と角膜修復作用のある点眼薬で治療しました。

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半年後のワクチン接種の時にはすっかり外傷性角膜炎は治っています。この子のように目を引っ掻く基礎疾患があり外傷性角膜炎になってしまう子は、食事や生活習慣の見直しも必要になります。当院での皮膚や眼の治療はこちらをご覧ください。