症例紹介

獣医師が動物の病気を治療する方法について(パート3)|獣医師が解説

予防ワクチン・健康診断 症例紹介

獣医師が動物の病気を治療する方法について(パート3)|獣医師が解説

福岡市早良区、福岡市西区、福岡市城南区、福岡市中央区、糸島市のみなさん、こんにちは。
福岡市早良区の次郎丸動物病院の獣医師の矢野です。
「獣医師はどうやって病気を治療するのだろうか」今回は、動物を飼育する皆さんが素朴に抱くこの疑問についての解説の最終回です。

【5: 何の病気か確定する(診断)】

飼い主さんの話と一般身体検査から動物の病気を類推し、その確証を得るための効果的な検査を実施して証拠を掴む。このような過程を経て、獣医師は目の前の動物が調子を崩した原因を確定することができます。これを診断と言います。とても当たり前のことですが、病気はその原因がわかって初めて正確な治療ができます。そして基本的には正確な診断に基づいて治療を行わないと病気が治ってきません。病気を診断することは、効果的な治療をする上で最重要であるということです。

【6: 診断に基づいた治療を行い、その治療への反応をみて治療を調整する】

そうはいっても動物の状況によっては、診断がつかずに、また、ある程度病気の原因を絞り込むことしかできずに治療を始めることもあります。このようなことから、検査で診断がついた時にでも言えることですが、治療への反応具合を評価することで、最終的に本当に診断が正確であったかがわかります。よくなってくるようなら、診断が正確だったと言えますし、良くならないなら診断が間違っていて、診断や治療を再考し、治療のやり方を調整する必要があると考えられます。つまり、診断がついた後でも、治療への反応を評価することが大切になります。刑事裁判で事実検証や裁判を何度か行って冤罪を生まないようにするのと同様に、動物の治療で誤診をしないように丁寧で正確な診断に基づく診療を実施し、本当にそれが正確な診断であったか、治療効果を評価・再検証・調整することが大切になってきます。

【まとめ】

以上、獣医師が動物を治療する方法についての概要でした。人間が行うことですので、ミスが起こりうることを十分に注意し、丁寧かつ論理的に治療をしてゆくことが大切であることを肝に銘じて日々の診療に取り組んでいます。また、飼い主さんの心情にも十分に配慮し、飼い主さん自身が納得できる獣医医療を提供できるように、情報を提供し、相談しながら治療を行うように努めています。当院では、飼主様の希望に応じて適切に診断し治療することを大切にしていますので、ご不明な点などがあればお気軽にお問い合わせください。


次郎丸動物病院へのご予約・お問い合わせ

【電話受付】 9:30〜12:30/16:00〜18:30(診察終了30分前まで) 【休診】火曜・祝日・金曜午後