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猫の巨大結腸症の症状と原因、治療について|獣医師が解説

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猫の巨大結腸症の症状と原因、治療について|獣医師が解説

福岡市早良区、福岡市西区、福岡市城南区、福岡市中央区、糸島市のみなさん、こんにちは。
福岡市早良区の次郎丸動物病院の獣医師の矢野です。
今回は、猫ちゃんの巨大結腸症の症状と原因、当院での治療についてお話しさせていただきます。
巨大結腸症は猫にとって深刻な病気ですが、早期の診断と適切な治療によって管理することができます。そこで、この記事では猫の巨大結腸症の症状、原因、そして治療方法についてお話しします。

【猫の巨大結腸症の症状】

猫の巨大結腸症には、以下のような症状が現れることがあります。
1.    便秘: 猫が便意を感じない、便が硬くなる、排便がまれになるなどの便秘の症状が見られます。
2.    下痢: 便が軟らかく、水様性の下痢が続くことがあります。
3.    腹部膨満感: 猫の腹部が膨らみ、触ると硬く感じることがあります。
4.    食欲不振: 猫が食事を拒否し、食欲が低下することがあります。
5.    嘔吐: 猫が嘔吐することがあります。

【猫の巨大結腸症の原因】

 猫の巨大結腸症の主な原因は、次のような要因が関与していることがあります。
1.    機能性障害: 猫の結腸の運動機能が低下し、正常な排便が妨げられることがあります。
2.    結腸の構造的な問題: 結腸が異常に長くなったり、腸内の脂肪組織が増えたりすることが原因になることがあります。
3.    病気や薬物の副作用: 猫が他の病気を抱えていたり、特定の薬物を服用している場合に、巨大結腸症が発生することがあります。
4.    原因特定は難しいですが、体質上の影響があることも考えられます。

【猫の巨大結腸症の治療】

猫の巨大結腸症の治療は、獣医師の指示に従って行う必要があります。以下は一般的な治療法のいくつかです。

1.    食事管理: 獣医師が特定の食事療法を指示することがあります。高食物繊維の食事や消化促進のための特別な食事(動物病院で取り扱いがあります)を使用し、スムーズな排便を促します。
2.    薬物療法: 下剤や軟便剤などの薬物が処方することがあります。
3.    浣腸: 動物病院で定期的(週1回程度)に浣腸や摘便行う必要がある事例が存在します。
4.    外科手術: 症状が重度で内科的治療が効果的でない場合に、外科手術が必要となることがあります。

巨大結腸症は猫にとって痛みや不快感を引き起こす病気ですが、早期の診断と適切な治療によって管理することができます。もし猫が上記の症状を示す場合は、すぐに獣医師に相談しましょう。当院においても最適な治療法を提案し、愛猫の健康を守るお手伝いをすることが可能ですので、何かご不明なことがあれば、お気軽にお問い合わせください。


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