症例紹介

猫の熱中症の症状と原因、治療について|獣医師が解説

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猫の熱中症の症状と原因、治療について|獣医師が解説

福岡市早良区、福岡市西区、福岡市城南区、福岡市中央区、糸島市のみなさん、こんにちは。
福岡市早良区の次郎丸動物病院の獣医師の矢野です。

今回は、猫ちゃんの熱中症についてお話ししたいと思います。猫ちゃんは暑さに敏感であり、熱中症は深刻な状態につながる可能性があるため、注意が必要です。では、まずは熱中症の症状について見ていきましょう。

猫の熱中症の主な症状は以下の通りです:

①    体温の上昇:猫の正常な体温は38℃〜39℃ですが、熱中症では40℃以上に上昇することがあります。猫の耳や肉球を触れると、明らかに熱を感じることがあります。
②    体の不調:熱中症では、猫が無気力になり、元気がなくなることがあります。食欲不振や嘔吐、下痢などの消化器症状が見られることもあります。
③    重度の口渇:猫が異常なくらいの喉の渇きを示し、舌を突き出したり、水を求めたりすることがあります。舌や歯茎が乾燥していることも確認できます。
④    呼吸困難:熱中症では、猫の呼吸が速くなり、浅くなることがあります。呼吸が荒くなり、苦しそうな様子が見られる場合は、緊急を要する状況かもしれません。

次に、熱中症の主な原因について説明します。熱中症は、以下の要因によって引き起こされることがあります:

①    高温環境:猫が長時間、直射日光の下で過ごしたり、屋内の環境温度が高い場所に閉じ込められたりするなど、高温環境にさらされることがあります。特に夏の暑い日や湿度の高い日には注意が必要です。
②    水分不足:猫が十分な水分を摂取できない状況が続くと、脱水症状が進み、熱中症につながることがあります。飲み水の提供や湿度の高い場所での適切な水分補給が重要です。

最後に、熱中症の治療方法についてお話しましょう。熱中症は緊急を要する状態であり、以下の対処法が重要です:

①    体温の下降:まず、猫の体温を下げることが最優先です。冷たいタオルや冷水で体を冷やすことができますが、急激な体温の下降は避けるようにしましょう。
②    水分補給:猫に少量の水を与えることができる場合は、舐めるように飲ませてください。しかし、水を飲み過ぎると吐き戻す可能性があるため、徐々に与えることが重要です。
③    獣医の診察:熱中症の症状が現れた場合は、速やかに獣医師の診察を受ける必要があります。獣医師は適切な治療法を提案し、猫の状態を監視します。

以上が、猫の熱中症についての症状と原因、治療方法に関する解説でした。熱中症は猫の健康や生命に直結する重大なリスクですので、暑い季節には猫の適切なケアと環境管理を心がけましょう。エアコンを上手に使い、涼しい場所での過ごし方や水分補給の確保など、猫の安全と快適な暑さ対策をしっかりと行いましょう。熱中症が疑われる場合、速やかに動物病院にご連絡ください。福岡では夜間に熱中症の症状が認められた場合、福岡夜間救急動物病院(℡092-504-8999)が対応してくれますので、連絡して来院ください。
当院では、飼主様の希望に応じて適切に診断し治療することを大切にしていますので、ご不明な点がありましたらお気軽にお問い合わせください。



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