症例紹介

猫の外部寄生虫症の症状と原因、治療について|獣医師が解説

皮膚科 症例紹介

猫の外部寄生虫症の症状と原因、治療について|獣医師が解説

福岡市早良区、福岡市西区、福岡市城南区、福岡市中央区、糸島市のみなさん、こんにちは。
福岡市早良区の次郎丸動物病院の獣医師の矢野です。
猫ちゃんが調子を崩すと、飼い主さんとしてとても心配になりますよね。今回は、猫ちゃんの外部寄生虫症の症状と原因、当院での治療についてお話しさせていただきます。

【外部寄生虫症とは?】

外部寄生虫症とは、猫が外部に付着した寄生虫に感染する状態を指します。一般的にはノミ、マダニ、シラミ、疥癬ダニ、ニキビダニなどが該当します。このうち目に見える外部寄生虫はノミとマダニで、かろうじてハジラミなどが目で見えることがあります。つまり目に見えない外部寄生虫もいます。これらの寄生虫は、猫の健康(特に皮膚)に悪影響を及ぼす可能性があり、早期の発見と適切な治療が重要です。

【外部寄生虫症の症状と原因】

外部寄生虫症の症状は、虫の種類や感染の程度によって異なりますが、一般的な症状として以下が挙げられます。
1.    かゆみと掻破行動: ノミやマダニの感染では、皮膚の刺激によって猫はかゆみを感じ、激しく掻いたり噛んだりすることがあります。
2.    皮膚の炎症: 寄生虫による刺激やアレルギー反応により、皮膚が赤く腫れたり、炎症を起こすことがあります。
3.    毛並みの悪化: ノミやマダニの感染が進行すると、毛並みがくすんできたり、抜け毛が増えることがあります。
4.    皮膚病の発症: 慢性的なノミやマダニの感染は、皮膚病や細菌感染症を引き起こすリスクを高めます。

外部寄生虫症の原因は、環境からの感染が主な要因です。感染源としては野外での接触、他の感染動物との接触、汚れた寝床などが挙げられます。つまり外に出る猫ちゃんや多頭飼いのご家庭では注意が必要です。

【外部寄生虫症の治療と予防】

適切な治療は、症状の程度や感染の種類によって異なります。しかし、ほとんどの外部寄生虫は動物病院の安全な薬で治療と予防が可能です。獣医師の診断を受け、処方された薬剤や治療法を正確に定期的に実行することが大切です。猫の場合内服投薬が難しいために滴下タイプの寄生虫駆虫薬が主流となっています。
予防も重要です。定期的なノミ・ダニの予防薬の使用や、環境の清潔さを保つことで感染リスクを低減できます。また、屋内飼いの場合でも注意が必要で、外部から虫を持ち込まないように心がけましょう。猫の外部寄生虫症は、早期の対処が必要な問題です。症状に気づいたら、すぐに獣医師の診察を受けましょう。当院では、猫ちゃんの飼育状況や性質によって飼い主様の希望に応じて適切に診断し治療することを大切にしていますので、お気軽にお問い合わせください。


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